これも無理のない範囲でのピラーカットを行います。元のレイダック純正が297g(わずかにカット済)です。
交換品の新しいシートピラーです。VIVA製のピラーで、25.8mmピラーとしてかなり貴重な選択肢です。ほかはデュラエースくらいしかありません。リッチータイプなので高強度かつ調整がある程度容易です。
なぜかSワッシャーが噛ましてありましたが、明らかに構造上不要なので取り除きます。
ボルトはチタン製に交換します。ネットでもっと軽いアルミボルトやチタンボルトでも安いものは存在しますが、私は高額でも精度と強度重視が良いと思います。材料としての優位性以上に軽量化すると、冗談抜きで破断します。だいたい30%程度の軽量化が安全上の閾値だと思います。製造方法が真っ当(転造&頭が鍛造かつCNCで精度出ししてある)であることも大切です。
このボルトは頭を大きく作ってボルトの構造や工具の掛かり面に無理がないように作ってあるので素晴らしいです。
サイズ:M8×50(45でも取付け可能)
ピラーを約150mmカットして、交換前と同じ長さに揃えます。あまり無理をするとシートポストが抜けたりシートパイプに負荷がかかるので安全マージンをとりましょう。これで92g削減しました。
ここまでの作業で216gのピラーが出来上がりました。デュラエースより少し軽いくらいの重量なので、これで十分だと思います。結果として、交換前から81gの軽量化です。ここまででトータル277gです。
ちなみに、意味不明なSワッシャーは通常のM8用のワッシャーに交換しました。重量変化なし。
マウントの不要箇所を切り落としました。
(スマホマウントに軽量化の余地がありますが、今回はスルーします。)
4g。トータル281gです。私は自分の自転車はカーボンでも平気でパイプカッター使いますが、真似しないでください。
ワイヤー末端の処理を変更。1gも満たないので省略で、真の目的はここではなく。。。
考え直して予めぴったりの長さに切って末端の処理までしておくことで、工具が不要になります(ケーブルは前後別で用意する必要があります)。60g軽量化でトータル341gです。目標まであともう少しです。
ちなみに、ツールボトルの重量は428gまで軽量化できました。ただ、他のブログではチューブ(クリンチャー)込で400g以内の方もいましたので、どちらかといえば重い方だと思います。CO2ボンベなんかを使う手もあるのですが、どないして空気圧調整すんねん!という問題が起きてしまいますのでなかなか難しいところです。ポンプはストロークが小さいほどしんどいですし、今くらいが無難な落としどころでしょう。
チェーンリングボルトをチタン製に変更。これで9gの軽量化(クランクの形状の関係で、アーム真下にあるピンのペア片側のみスチールのまま)が完了し、ちょうどトータル軽量化が350gになりました。これで目標達成です。
自転車は飾りではなく乗ってナンボのものなので、まずはモチベーションを上げていくことは大切かと思います。ゆえに、無理な軽量化や似合わないパーツへの交換、あるいは寸法や剛性バランスなどの最適化を無視した軽量化は私はあまりよくないと考えています。製品の性能任せの軽量化も、我々エンドユーザーは製品開発を行ったわけではないので耐久性が未知数ですからね。
しかし、当時レイダックの最上位モデルが8kg前半くらいだったと思うのですが、今となっては当り前に6kg台という世界で、もはやレイダックというのは現代基準でいう激重ロードバイクになるわけです。
FRP系のモノコックフレーム自転車は当時からありますが、コンピューター解析や製造方法の変化などで軽量化はずいぶん進みました。
私自身も、それを進化だと当たり前に受け入れてきました。しかし、今回自分がやってみて「進化(無駄を削ぎ落とすという意味で)して軽くなった」部分と「無理して軽くした」部分を見分けるスキルは必要だとつくづく感じました。また、車体の転倒時にクラックが入ることを考えると、用途によってはまだパイプフレームにも出番があると感じる次第です。(どうだろう)
ちなみにレイダックは溶接ではなく接着なので、見た目は綺麗ですが接着部分は実はへたっていると思います。
そういうわけで、レイダックの軽量化、企画としてはこれで完結します。まだ触れるところはあるので気が向けばやっていこうと思います。
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