2023年1月31日火曜日

BSレイダック TNI風・謎の軽量スプロケット&KMCチェーン試験導入

いかにも怪しい海外製スプロケット。200g切っているらしいので怖いもの見たさとブログネタとして購入してみました。
ちなみに、現状レイダックに付いているスプロケットが246gです。軽いわけでも表面加工が良いわけでもなく、普通のギヤです。
今回購入したスプロケットは195gです。特に無理な軽量化感や材質の粗悪さは見られず表面は艶消しの梨地です。表面処理はおそらく一般的なニッケルクロムメッキではないかと思われます。
私は室内保管なので判別できないかも知れませんが、屋外の方はやめておくのが無難でしょうね。そのあたりは悪ければ追ってレビューします。
ネジ山の掛かりはシマノより確実で良いと思います。ただ、ネジから座面までの距離があいているということは破断が若干心配です。アルミとかではないので大丈夫だと思いますが。
表面仕上げに関しては、トップリングおよびネジがシマノの場合リン酸亜鉛処理なので、ここは謎のスプロケットのほうが優れています。

規定トルクで締め付けた時の感触は、シマノより節度感が低くモサッとしています。
ただし、整備士の感覚としてはこれで緩むことはないでしょう。過大トルクで破断のほうがリスク高そうなので規定トルクの40Nmで抑えておきます。当然ながらネジ山および座面へのグリスアップはNGでしょう。
トップリングの形状を比較してみると、シマノとは少し違うようです。TNIとかのコピー品なんでしょうかね。
変速性能は正直よかったです。よかったと言ってもハイグレードな製品には劣りますが、シマノに対して何か遜色があるわけではないですね。若者言葉でいう「普通に良い」ってやつです。
ネットで調べると11速とかの情報はあるのですが、そちらの方は105より少し下くらいの変速性能とか何とか。10速以上になると変速はかなりシビアになるので、歯の形状による影響が出やすいのでしょう。それか、無理な軽量化をして剛性が落ちているかの二択ですかね。
どちらにせよ、11速は10速に対してチェーンラインにおいてもホイールの左右差においても劣るところが多いので自分が使うことはないと思います。
 ちなみに同写真のKMC廉価チェーンは、たすき掛け方向のガタがシマノより大きめです。チェーンカッターを用いて100リンク近くのガタを小さくすれば治りましたが、別にやらなくても良いと思います。やりすぎるとリンクの動きが悪くなるので。


ここから余談
私の自転車は8速(レイダック)と10速(アグレッサー)ですが、世界の自転車乗りも良さを分かっているようで需要は絶えません。ボスフリー規格の7速(カセットもあるが126mmエンドなのでホイール横剛性が低い)以前はすぐ壊れるのでやはり滅びつつありますが、8速および9速は耐久面で優れ部品の互換性も高く、10速は互換性や各部調整・整備においてシビアであるもののホイールにおいて最も理想的なコンポーネントであるといえます。
技術のある方は10速135mmエンド一択で良いと思います。それか、ロードのスルーアクスルならエンド幅が142mmあるので、ディスクブレーキを整備できるならそれもアリですよね。ロードのディスクブレーキは賛否両論ありますが、私はそれよりもエンド幅変更とディスク搭載によって左右差がなくなるのが注目です。
私の認識ですが、手組ホイールが11速化で厳しくなりオプトバルや2to1が増えた背景には、「性能が上がったのではなく性能を尖らせた」ということだと思っています。130mmエンドのままホイールだけ簡単に交換して、エンドユーザーを凄いと思い込ませるにはそういう無茶をするしかなくなってきたという側面があってのことです。それを是正するのに142mmエンド化とディスクブレーキかは最適解だろうと思います。
しかしそれでも、カーボンリムで軽量化された分以上の軽量化はやはり「性能を尖らせた」だけになっているのがリアルなところです。リムハイトを上げて太いアルミスポーク20本以下でガチガチに張った結果、ニップルが回らなくなり振れ取りだけでスポーク交換になる始末ですからね。130mmエンドでの性能は大昔に頭打ちということです。私の予想ですが今後130mmエンドは廉価品のための規格と化していくはずです。大手であるシマノが基本的に「古いけど安くて使えるヤツは廉価品にする」を昔からやっているので今後もやるだろうという予想です。旧規格の高性能品は、SENSAH的なブランドとか中国のコピー品とかが担うと思います。当然ハズレもあるので、見極めができないと難しいですね。
現状でSRサンツアーとかMKSとかがそのポジションに属していますが、特にSRサンツアーに関してはもはや過去の栄光という感じで品質が落ちましたね。MKSに関しては悪化こそしていないものの、大昔に比べたらここ数十年ベアリングもイマイチでペダル自体の性能の悪さもなかなか成長していません。私は復刻ではない当時モノのラットトラップを使っていましたが、現在のMKSはあの品質で作っていません。ただスペック上軽くなって実性能は落ちたという具合です。

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