2025年10月18日土曜日

マーレ荷台改良

マーレのキャリアはブレーキ台座固定ですが、何年かしたら台座溶接が折れそうなので固定位置変更を行います。

GIZAのカゴ用ステーを曲げて精度出しし、取り付けます。カゴステーにしたのは長さがちょうど良かっただけで、深い意味はありません。1個あたり重量222gでした。キャリア本体の不要部分を切り落とすつもりですが、それでも重量増加は避けられなさそうです。

固定はダボ穴で行います。干渉防止のため、シム噛ませての調整が必要です。ライトもこちらに移動しました。スキュワーの取付も変更し、干渉防止と整備性向上を同時に行います。
赤いマーキングがあるのは、干渉防止のための位置合わせです。

リヤも同様。ステーの穴径はM5ではないため、ワッシャーを噛ませています。
【ここから強度計算?】
せん断応力について。
まずは安全率について考えてみます。
路面から大きな衝撃が加わった際は最も荷重が大きくなります。一般に衝撃荷重は12倍程度の余裕が欲しいところですが、市販品のキャリアはダボ穴留めで20kg以上積載可能なものがあります。ということは、そこまでの安全率は必要ないのだろうと推測されます。
昔はM6でしたが、現在ダボ穴はほとんどの車種がM5です。市販品ではダボ穴固定で25kg耐荷重のキャリアがあるので、これで計算してみます。
250N/14.2㎟≒17.6N/㎟…①
実際にはダボ穴は左右のネジ2本で支えるため、
①より 17.6/2=8.8N/㎟…②
ということになります。SCM435(クロモリ)が付属すると仮定しても強度区分12.9なので、
②より 12.9/8.8≒1.46倍
どうあがいても市販品の安全率はたったの1.46倍ですね・・・。自転車程度の振動ならこの程度で十分なのかも知れません。
私はもう少し余裕を見たいので、安全率3倍で計算することにします。
今回もM5ボルトです。ホームセンター等の一般的なボルトは強度区分8.8となります。のちにクロモリボルトに交換予定ですが、とりあえず両方計算しましょう。
SCM435の場合 ①より 250N*1.46倍/3倍≒121N…③
ホームセンターボルトの場合 ③より 121N*8.8倍/12.9倍≒83N
という訳で、一旦は耐荷重8kgで見て、ボルト交換後は耐荷重12kgでいこうと思います。そこからキャリアの重さを引くので、キャリア一個あたり積載量11kgくらいまでにしとけよ、という感じです。
【強度計算?終わり】
ちなみにクイックレリーズの中空ハブシャフト(クロモリ)の断面積を38㎟と仮定すると、耐荷重はダボ穴の約2.7倍でした。そうなると、中空ハブシャフトの耐荷重は66kg。10kgの自転車に60kgの人間が乗るとして後輪荷重は約55%なので、後軸荷重は38.5kgです。
安全率は1.71倍。自転車の衝撃荷重はたかが知れているんでしょうね。3倍はやり過ぎなようです。ただし、今回は干渉の都合上シムを噛ませているので、テコが効いてボルトに余分な負荷が掛かっています。そのことを考慮しても3倍のままでいくことにします。


リヤキャリアは位置が変わるので、ステーをひん曲げました。

ここがちょっといただけないんですよね。たいした荷重は掛かっていませんが、アールワッシャーを買ってこないといけません。

キャリアは、不要となるブレーキ台座固定部分と、元々不要だったカゴ固定用金具を切断しました。

切断部分は適当にタッチアップしてます。
まあ錆びたら錆びたで転換剤塗って塗装し直せばいいんで、適当です。

切断した金具たち。実は今後活用しようという計画があるので捨てずに取っておきます。企業秘密。

ステーは1G締めしておきます。本来は必要ないんですが、後から位置合わせがズレないようにという意味あいです。(車界隈で何でもかんでも1G締めする人いますよねwトレーリングアームとか条件が当てはまらない限りアレはほぼ無意味なんですけど)

ここは仮でタイラップ留めして試走予定。たとえタイラップでも荷重はしっかり受けられる作りにしています。良さそうなら金属バンドで留めるなりした上で、もう少し改良を加えようと思います。

今回の改造により振動時に干渉しそうなので、ビビリ音にならないようにクッション入れておきました。

これにて作業完了。振動やフレーム破断のリスク回避ができただけでなく、今回の改造で前後キャリアが車体中央に寄っています。つまりオーバーハング重量が小さくなったため、走行性能は上がるはずです。

しばらく走ったら、また報告&最終の改良を報告予定です。

★未実施作業★
・結束バンド部分の改良
・荷台との接触部分改良(金属用2液パテ使用?溶接?詳細未定)
・ダボ穴ボルトをクロモリ製に変更
・クッション設置部分に作動不良ないか確認


PS 自作ピザ窯でピザ焼いてきました。



ピザ窯の屋根にカエルいました。



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