2024年3月17日日曜日

レイダック 回転系チューニング&グリス打ち替え

「◯◯のBBベアリングは回転が軽い」といわれる大抵の理由はここです。シールドベアリングのシールではなく、外側にあるダストカバーが回転抵抗に影響しています。
シールがゆるいほど軽くはなりますが、当然異物(主に前輪が巻き上げた土砂や塵)が入りやすくなります。
今回は、シャフトと擦れる部分をほんの少し切って戻します。カバーの上にあるものが切れ端ですが、左にあるのは保持のためのリングです。これがないとシールが抜けてしまいますので失くさないようにしましょう。
ちなみにベアリングのグリスアップを行う場合は、チェーンリング側のこのシールを外してから分解作業を行いましょう。そうしないと、構造によってはリングが割れます。(この事実は、カセットBBオーバーホールと称している他の記事には載っていません。たぶん、素人なので破壊しても気づかずそのまま戻してしまっています。)

シールはこんな加減です。メンテナンス頻度は間違いなく上がりますのでオススメしませんよ。
今回は、ベアリングのグリス打ち替えも同時に行っています。これまたボヤキですが、オーバーホールと称する他所の記事は「ちゃんとしたオーバーホールはできない」事実を一切説明していません。シールはうまくやれば無傷に近い状態で外せなくもないですが、必ず損傷を伴います。また、ベアリング自体はリテーナーによって隔絶されているため、清掃作業は不可能です。パーツクリーナーを吹き込むのはダメです。パーツクリーナーを完全に拭い切れないため、残ったケミカル成分が後々グリスやシールに悪さします。
つまり、実際にでき得る作業は「グリス打ち替え」までです。シールを外したところに布テープか何かの硬いテープを隙間なく貼り付け、二箇所に穴を開けます。片側の穴からグリスガンで打ち込むと反対側の穴からグリスが出てきます。このグリスが完全に入れ替わったらOKです。
ここまでやっても、シールを開けている以上は製造時より確実に汚染されることになるので、「グリスが抜けてきたどうせ近いうちに壊れるタイミングで、イチかバチかでやってみる」くらいのものにしかなり得ません。


悪あがきで、隙間の大きい反フリー側のBBシェルに泥はね防止のカバーを付けてみました。これは過去にやった試しがないのでただの実験です。

ここのブッシュもグリスを打ち替えておきました。昨今の中国製品のペダルには、ナイロンブッシュを採用しているものがあります。下手な3ベアリングのペダルより耐久性がありメンテナンスも容易で、個人的には好きです。3ベアリングのものはしばらくするとダメになりますね。
ちなみにナイロンブッシュはリチウムグリスやウレアグリスでいけます。


前後ハブもグリスアップして組みます。大抵の場合、フロントハブ側のグリス容量が小さく先に傷みやすいので、私はいつもフロントハブを基準にしています。


追記:前回サイコンを取付してバランスが狂ったので、ウェイトを再調整しました。

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