2023年1月22日日曜日

整備事例013 右ウィンカー作動しない DYデミオ

DYデミオの右ウィンカーが作動しない症状が発生。診断を行った。

現象確認をした結果、ウィンカーレバーでの操作・ハザードスイッチでの操作両方で右ウィンカーが点灯していないことがわかった。すなわち、スイッチ云々の問題ではなく、フラッシャーユニットより下流には一切通電できていないということだ。
尚、作動音を聞くとフラッシャーユニット(室内ヒューズボックス奥)からカチっと一回は聞こえる。つまり右ウィンカーのリレーは作動しているが下流へ通電せず、なおかつタイマーも作動していないということになる。
このように症状からある程度絞り込みを行えるため、現象確認は大切だ。
この配線図ではL/W線から右ウインカーリレー(フラッシャーユニット内蔵)への作動信号が送られる。ここを計測すれば判断がつくということだ。
DIYではブザー式のテスターを用いる場合もみられるが、正確な診断を行うには電圧が読めるテスターを使うことをおすすめする。そうすることで、電圧降下から接触不良などに気づくきっかけになるからだ。
結果としてはフラッシャーユニットまで正常に通電していたため、症状と照らし合わせてユニット本体不良と判断できる。

ちなみに交換する故障部品を分解したところ、基盤ハンダ部分(接点側回路L/W線)にクラックが入っていた。症状が出るときと出ないときがあったとのことだが、このクラック部分が振動や熱膨張で、微妙に触れたり触れなかったりしたのだろう。このユニットははんだを修理して使用することもできる。

こちらは左側ウィンカーの接点側回路。こちらもハンダに少しクラックが入っている。接点ON-OFFの振動と熱でクラックが入りやすいのだろうか。いずれにしても修理は可能だ。
ここが故障することを考えると、新型車に採用されるBCM制御のウィンカーはメンテナンスフリー性に優れるのかもしれない。ただし、普通のフラッシャーユニットで制御しておけば簡単に分解・修理できるのもまた事実だろう。そのへんは一長一短である。



ちなみに、作動音がしないとかカチカチと音が連続的にする場合は注意が必要です。
前者の場合はフラッシャーユニットまで通電していない可能性もありますし、後者の場合はタイマーが作動しているのでその付近まで通電していることになります。
答えを焦らず症状を確認、これが大切です。

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