2023年1月9日月曜日

整備事例011 マツダ2(DJ)ウィンカーレバー製品誤差による不具合(?)

車線変更後にウィンカーレバーを手動で切り戻す際、左への車線変更のみ逆にレバーが切れてしまうことが稀にある旨の事例です。大きな不具合ではないのですが、レアケースで面白かったので紹介します。

一部車種では、ステアリングを切り戻す際に製品誤差により逆に切れてしまうという事例はあります。しかし、今回は手動操作による不具合。単にレバーの押しすぎとも捉えられますが、左のみ発生するとのことで念のため点検を行いました。

基本的な作動点検や整備書に基づくスイッチ導通および絶縁点検、あるいは走行中の車線変更後の基本操作では、なかなか不具合が発生しませんでした。

普通なら新車保証でレバーを交換しましょう、だけで終わるところですが、なんとなくフィーリングに違和感があるため私はより詳しく点検を行うことにしました。

結果から言うと、原因のおおもとはデッドゾーンの左右差です。マツダ新型車のウインカーレバーは、近年の他メーカーより比較的ストロークが大きい傾向にあると思われます。少なくとも旧型のDEデミオよりは節度感が軽めでストロークは大きめという具合です。
操作しやすい製品の場合、ウィンカーレバーはトグルにより「カクン」と切れたところで綺麗にウィンカーが作動します。
しかし、このDJ型についてはレバーを微速で押してみると「カクン」と切れることなくウィンカーが作動します。つまり、操作感としては曖昧であると言うこともできます。(あくまで傾向の話であり、製品への批判ではありません。)
同型の他車比較を行ったところ、どうやら4WD車用のレバーのみでデッドゾーンに小さな左右差があることがわかりました。
今回不具合が発生した車両はその左右差が製品誤差によりかなり大きくなっていました。
そのため、節度感の軽さと相まって逆に切れる現象が発生したようです。女性ドライバーであったため、力の加減や指の長さなどが影響して私とは操作加減が異なり不具合発生に至ったものと思われます。

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