2022年9月8日木曜日

事例003 エアバッグ警告灯点灯 マツダ3

車種 マツダ3
型式 6BA-BP5P
症状 エアバッグ警告灯点灯

乗車中、メーター表示にエアバッグ警告が出た事例を紹介します。

症状としては、常に警告表示が出る訳ではないが、乗車して少し経つと点灯するというもの。

診断機(純正)を接続してDTCを確認したところ、運転席サイドエアバッグの断線または抵抗大、とのこと。

エアバッグ関連モジュールは静電気で誤作動する恐れがあり、サーキットテスターの使用ができない。通常であれば、エアバッグ代わりになる2Ω程度のダミー抵抗を用いるなどして症状が改善するか確認するという手段を取る。(規定の手順を守らないと危険なので、専門職の方以外は作業しないでください。)

データモニタで確認できる項目があるので、診断機からエアバッグの抵抗値を確認してみることにした。

すると、通常時はエアバッグの抵抗値が正常であることがわかった。
つまり、何らかの条件で接触不良を起こしたときにDTCを拾っている可能性があるので、その条件を探ってみることにする。

現実的に言って、配線などの接触不良はコネクタ部で発生する。振動や擦れで断線しているという場合も古い車ならよくあるが、マツダ3のような新型車ですでに断線に至っているとは考えにくい。

車両や椅子を揺さぶったり押したりして症状の再現を試みたところ、サイドエアバッグ付近を押したときや座席に座ったときにデータモニタ上の抵抗値が増大した。このときにコネクタ部の接触不良が発生しているものとみられる。

座席下に棒状のものを入れて、コントロールモジュール側の配線も揺さぶってみたが、こちら側では顕著な変化はみられなかった。そのため、エアバッグ本体側のコネクタが接触不良の原因と判断できた。

警告:ここから下に示す作業は危険を伴います。一般の方は作業しないでください。

規定の手順でエアバッグを取り外してコネクタの状態を目視確認したところ、エアバッグ本体側に歪みや腐食などの損傷はなかった。ハーネス側のコネクタ部に力がかかったことによる一時的な不良が原因であると判断した。

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