2025年5月19日月曜日

マーレ RD交換(デチューン)

シマノ600EX アラベスクを購入しました。
少々マニアックな一品なので、詳しくは以下をご覧ください。

こんな感じです。PEUGEOT製のマーレにはよく似合います。

重量は、実測195g。元のRD6400が約220gなので、約25gの軽量化です。

このディレーラーの面白い特徴は、チェーンを切らない場合であっても、プーリーボルトに触らず着脱できる点です。
まず、プーリーケージの後ろ側が上下分離しています。さらに、画像のボタンを押し込むと脱落防止のガイドが動くようになっています。これにより、高いメンテナンス性を確保しているということです。

プーリーを新品のボールベアリング式にして取り付け完了(取り付けにはわずかに工夫が必要)。各部の締め付けには少し神経質になります。特にテンションプーリーのナットは、薄い上にボルト側が特殊形状のためオーバートルクに注意です。また、このディレーラーは昔ながらのシングルテンションになりますので取り付け時の要領がダブルテンションとは異なります。
レイダックと同じく、末端はキャップを付けずに処理します。この処理により、ツーリング中にワイヤーが切れた場合のワイヤー交換が容易になります。

このディレーラーは、スラントパンタではなく単なる横型パラレログラムです。また、サーボパンタ機構を有し、P軸とガイドプーリーはオフセットしています。Bテンションボルトは調整不可です。
スラントパンタとは異なり、トップ付近でガイドプーリーが離れ気味になります。その為、フリクションのダブルレバーで運用しないと少し苦しいです。
それでも大昔の縦型パラレログラム(いわゆる縦メカ)よりはマシです。縦メカは私も昔使っていましたが、変速にかなりコツが必要です。

シマノがこの時代にスラントパンタを導入しなかったのは、サンツアーが特許を取得していたことにあります。スラントパンタの特許が切れた途端に各メーカーは食い荒らし、さらにシマノがSTIレバーを開発してサンツアーはその後倒産する、というビンテージ界隈なら誰でも知っている悲しい歴史があります。
詳しくはこちらをご参照ください。

横型パラレログラムの良いところは、スラントパンタと比べてリヤメカがヒットしにくくなる点です。この点は現代のシャドータイプと共通しています。












ただ、見ての通りトップギヤでのプーリー位置は最悪なので、変速性能は悪いです。
いうてフリクション式レバー前提のリヤディレーラーなので、私を含めてフリクション式レバーで慣れている人にとっては誤差です。
スラントパンタは、ある意味インデックス式を成り立たせるために存在しているようなものですね。


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