今回は、マーレのBBを交換します。
この説明だけでは「カートリッジBBで玉あたり調整なんてどうやんの?」となります。それを今から図解します。
タンゲBBの場合、このような構造のラジアルベアリングになっています。実はこの構造を利用すると玉あたり調整が可能です。
レストアの第一条件として、ラジアルベアリングを損傷しない為にボティに対して左右から圧入されていなければなりません。ボディがカタカタする場合は、ベアリング損傷のリスクがある為要整備(圧入②)です。すなわち、ボディには適切なプリロードが必要です。
圧入②調整後は、ベアリングの圧入加減(圧入①)の調整も必要です。さもなくば、ベアリングの外ワンと内ワン位置がズレてしまい、これも早期破損の原因になります。ただし、圧入①はやり過ぎると取り返しがつかない為、かなり慎重に作業しなければなりません。
ベアリング自体は、分解時にベアリングのシールを慎重に外せば簡単に給油できます。ボディがあって反対が外せないという制約上、清掃はざっくりです。マトモな国産のベアリングなので汚れが侵入していることはないですが、どうしても劣化したグリスは残ります。コンスタントな給油が必要です。とはいえど、何回も圧入を抜くのは良くないですし叩いたときにベアリングに多少のダメージが入ります。どう足掻いても「カートリッジBBは消耗品」ということてすね。
それと微妙に気になるのが、このBBの防水性能ですよね。今回レストア時には全く問題なかったですが、ラジアルBBはグリス量が少ないため、少しでも水の侵入があればグリスが乳化してベアリングが終わります。
BBの重量としては、302g→254gで約50gの軽量化になりました。
5速にデチューンしているとはいえど、ミニベロはリアセンターが短くチェーン落ちしやすいです。そのためチェーンデバイスは必須。
私が見る限り、マーレの台座は明らかに強度不足です。台座にしている鉄板は薄すぎるし、溶接も貧相です。本音を言えば、強度くらい考えてフレーム作れよと製造側に言いたくなります。何にせよ勉強になりました。
結局、フレームの台座を利用しつつスタンド付属品のクランプで固定しました。強度的には全く問題ないでしょう。クラック部分には錆転換剤→クリヤーで対処します。
結局、センタースタンドへの処置の影響で、トータルの軽量化は20g弱程度となってしまいました。もはやセンタースタンド台座は何の役にも立っていないので、切り落としたいくらいです(泣)
重量測定
総重量14.84kg(ボトルなし14.54kg)
ここからバッグ(工具など内容品含む)・キャリア類を全て外すと、ドロヨケ込みでだいたい12.24kg
手間が掛かった割に誤差レベル。
今回は完全に敗北です。
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