元は標準的なヤグラとレールが分かれているタイプで、一本締めです。
元のタイプは調整性が悪いです。また、継ぎ目部分の強度上の問題か分かりませんが、オフセットが小さいものが多いです。さらに意味不明なのが、サドルを後傾させるほどレールが前に行く構造であることです。ポジションを出すなら逆でないといけません。こんなものが最も普及しているのは不思議でたまりませんが、消費者を騙せるところはコストダウンするというのが製造側の常識なので仕方ありません。
リッチータイプはサドルが後傾するほど後ろへオフセットする構造なので、ライトアップポジションで乗る場合の理に適っています。前傾させる場合はオフセットが小さくなるので、しっかりTT的なポジションに近づいていきます。それぞれの用途でハンドル側がどうポジション設定されるかを少し考えれば、リッチータイプに優位性があるのは当たり前の話ですよね。
調整性でいえば二本締めでもよいですが、現実に出回っている製品が「無意味に極端な軽量化・粗悪カーボン・小さすぎるオフセット量・ナローすぎるレール固定幅」というクソ仕様なので、高級品を選ばない限りは選択肢にすら入りません。二本締めでも高級品であれば構造的にも大丈夫な場合が多いです。
リッチータイプは3000円程度で全く問題ないものが手に入りますので、それを買えばいいんです。
先に述べたオフセット量の比較です。元のシートポストはオフセットが小さい上に、サドル角度の調整幅が狭いです。こんな小さいオフセット量で大丈夫なのは、シートチューブが寝ているママチャリくらいのものです。スポーツバイクでこんな前乗りにしたら体壊します。
ヒルクライムやってるオジサンとかが超前乗り&サドル前傾にしてますが、むやみに他人に勧めるものではありません。サドルは、陸上のスターティングブロックでなければ、車のシートクッションでもありません。
ですから、座面水平が基準です。
この製品にも問題はあります。ボルトがやや長いので、場合によってはサドルベースと接触して乗り心地を悪化させます。症状が確認できる場合にはM8×45に変更する必要があります。
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