2023年7月20日木曜日

出前配達を始めようVol.2 開業しよう! 前編


  
 UberEats・出前館・menu・PickGoなど、いわゆる「配達員」が世間に普及し、お馴染みのファミレスや中華料理・イタリアン・丼などが気軽に頼めるようになりました。

 このシリーズでは「自転車で出前配達をする方法」について解説していきます。第二回となる今回は、実際の開業手続きや開業準備を行っていきます。



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e-Taxの導入手順

 e-Taxとは、税務署への各種申請などをインターネット上で完結させることができるサービスです。開業のみならず確定申告でも使えますので、毎年税務署へ出向く必要がなくなります。また、e-Taxでの確定申告と一定条件をクリアすると控除を受けることが可能です。詳しくはVol.1をご覧ください。


e-Tax導入ページ

https://www.e-tax.nta.go.jp/start/index.htm

 e-Taxの導入は、上記リンクの公式ページに沿ってインストール作業を行えば完結するはずです。「するはず」というのは、実際のところwindows11など一部のOSと相性が悪い場合があります。問題はソフトウェア開発側も承知のようですが、R5.7現在では根本的解決には至っていません。この記事では、相性問題を解決できる導入手順を紹介いたします。

①利用者識別番号の取得

 手順はe-Tax導入ページに記載されていますが、利用者識別番号というものの取得が必要です。これを取得するには「マイナンバーカードとスマートフォン(NFC対応)」または「マイナンバーカードとICカードリーダライタ(マイナカード対応)」が必要です。

マイナカード対応ICカードリーダライタ一覧

マイナポイントアプリ対応スマートフォン一覧

 どちらでも利用者識別番号の取得は可能ですが、今後のことを考えるとICカードリーダライタの導入をおすすめします。e-Taxで書類を提出するには電子証明(電子署名法によるデータの真正性保証)が必要ですが、この際にICカードリーダライタがあればスムーズに手続きが完結します。この記事では今後、ICカードリーダライタ導入を前提に解説していきます。

 なお、マイナカード対応のICカードリーダライタは1000円~2000円程度でネット購入できます。

※カードの挿入向きを間違えていることに気付かず「正しく読み取れない」「エラーが出る」という商品レビューが多々あります。正しい挿入向きを説明書などで確認しましょう。

②電子証明書の取得

 マイナカード作成時に電子証明書が取得されている確認する必要があります。「署名用電子証明書暗証番号」「利用者証明用電子証明書暗証番号」「券面事項入力補助用暗証番号」「住民基本台帳用暗証番号」が正しく設定されているかを確認してください。

 なお、以下のような場合は市役所等で確認が必要になります。

  • 暗証番号入力を連続で間違えてロックされた
  • 署名用電子証明書暗証番号が未設定(=電子証明書が作成されていない)
  • 暗証番号を忘れた

 もし今からマイナカード作成される方がいれば、このようなことが起こらないよう暗証番号を必ず控えておきましょう。また、マイナンバーカード作成時時期によっては高額相当のポイントを受け取れる場合があるため、必ず総務省からの情報を確認してください。



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③ソフトやリンクの取得

 e-Tax導入ページ内の③から各種ソフトやWEBサイトリンクが取得できるので、ブックマークに追加するなどしてすぐに開けるようにしておきましょう。

 今回最も重要なのはe-Taxインストールです。手順は以下のリンク内にあります。

https://www.e-tax.nta.go.jp/download/e-taxSoftDownLoad.htm

 リンク先から利用規約・利用環境を確認の上でインストールします。インストールが必要なソフト等は以下のとおりです。

  • ルート証明書(上記リンク内)
  • e-Taxソフト(上記リンク内)
  • 税目プログラム(上記リンク内)
  • e-Taxソフト操作マニュアル(上記リンク内)
  • e-Tax AP(ブラウザの拡張機能)
  • Java実行環境へ登録(こちらから取得、Javaインストールorアップデート時)
  • JPKI利用者ソフト(こちらから取得、用途に応じてスマホやブラウザの拡張機能)
この中で鬼門になるのはe-Taxのインストールです。他のソフトウェアに関しては問題なくインストールができるか、エラーが起きても解決できる場合がほとんどですが、e-Taxがそうもいきません。原因はインストーラーにあることは間違いありませんが、根本的解決方法がありませんので以下の対処を実行してください。
対処方法(インストールが100%のまま固まってしまう場合)
  1. PCを再起動する
  2. セーフモードでPCを実行する。win11 win10 win8.1以前
  3. 他のアプリは一切起動せずにe-Taxインストーラを起動する
  4. インストールを行う。
※一度でもインストーラーを起動してしまった場合は、強制アンインストールしてください(64bitOSの場合、C:\Program Files (x86)\etax および C:\Program Files (x86)\InstallShield Installation Information{1ECF5EFF-BCDE-484C-A0A8-E4A86FEA3B59}(隠しフォルダ) を削除します。)

※セーフモードを使わずとも、互換モード(インストーラー右クリック→プロパティ→互換性→『互換モードでこのプログラムを実行する』にチェック)で完了できる場合があります。選択するバージョンは適当に選ぶとうまくいくことがあるようです。

 さて、これですべてのインストールは完了です。初回起動から開業届提出の手順は後編で解説することにします。



確定申告ソフト「aoiro プレミアムエディション」のインストール

 確定申告ソフトといえば「弥生会計」「freee会計」などが有名で、非常に便利なソフトです。便利なんですが、どちらも毎年数万円を払い続けなければなりません。出前配達のような小規模な個人事業で使うにはオーバースペックです。
 そこで、機能は最低限ですが3900円一回きりの「aoiroプレミアムエディション」を紹介いたします。このソフトは青色申告(詳しくはVol1参照)対応ですが、「優良な電子帳簿」に該当しないためe-Taxでの確定申告必須になります。よって、有名な確定申告アプリよりは知識が必要であることを念頭に置いてください。
 ソフトは以下のリンクから入手してください。同サイト内に基本的な使い方も載っています。


 e-Taxとは異なりインストール作業は簡単です。パソコンを使い慣れていれば特につまづく点なくインストールが完了します。
 注意点としては、記帳後に必ずバックアップをとるようにしてください。また、確定申告後には必ず全データをバックアップ&印刷するようにしてください。7年間の保管義務がありますので、確定申告後は絶対に紛失しないように注意が必要です。




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今回はここまで。Vol.2は前編と後編の2部制ですので、具体的な運用方法や開業届提出は後編で解説します。

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