2023年6月9日金曜日

ニホンアマガエルの餌

一般に、野生のアマガエルはすぐに人工飼料を食べないとされています。しかし、環境づくりとアマガエルの生態をよく見ておけばすぐに食べてくれるようになります。
大まかに言えば、アマガエルがその環境に適した色になれば、その環境を生活圏としてみなしたと考えることができます。
単純な擬態として考えられているアマガエルの体色変化ですが、私は「その環境に落ち着いた」サインであると考えます。
黒っぽくなったアマガエルを緑色にしたいからとあれこれ環境を変えてしまうのはストレスにしかなりません。一定時間を置けばその環境変化に応じた体色変化を起こしますが、あくまでそれは軽微なものです。
環境の結果が体色変化なのではなく、体色変化は環のバロメーターであるというのが私の考えるところです。
閑話休題、体色変化が環境に完全に適したものになれば、その環境が良くても悪くても「慣れた」ということです。ここで餌を変えるには、その環境があくまで清潔かつ適切でなければなりません。

※環境に慣れていると、体色は一晩もあれば完全に変化する


他の蛙が食べる餌を見ていたり(近づいても体格差などで争わないということ)、人工飼料を餌と認知するための落ち着きがあったり、あるいは環境に馴染まない個体は無理に飼わずに元の場所へ戻してやるなどの全体の工夫がなければうまくはいきません。

まず、環境に慣れたらピンセットなどを突き出して「これは餌だ」と覚えさせます。最初は生き餌を入れた時にピンセットなどを見せるだけです。
次はピンセットで生き餌をやります。慣れていれば逃げないので、口元で何度も細かく動かしたりゆったり動かしたりして気づかせてやります。
最初は人工飼料を吐き戻す個体もいます。吐き戻しても体に悪影響はありませんが、それぞれの個体が吐き戻したかどうか見ておきましょう。

最初の人工飼料はペースト状の餌が良いです。吐き戻す個体は、人工飼料を口に入れても吐き戻します。ペースト状であれば、うまく吐き戻せないためそのうち諦めます。

多頭飼いをしておけば、「自分の餌が奪われる」シーンを経験します。この時に人工飼料を差し出すと、少し興奮しているため勢いで食いつきます。1度食べられてしまえば食べるようになるのは、人間の子供と同じような感じです。こうなれば固形の人工飼料でも食べるようになります。レプトミンやレオパフードをふやかして一口大にしてやり、それぞれの個体に適した量を与えます。

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